mongolyyのブログ

開発(Javascript, Typescript, React, Next.js)や開発手法(スクラム, アジャイル)、勉強したことについて色々書ければと。

「ふりかえり」でうまくいっている兆候とは

はじめに

メーカーのコーポレート部門でテックリードとして働いているモンゴルです。
最近若手のスクラムマスターと話しているときに、自分が思ったことがあったので、備忘録として残しておこうと思います。
ちなみに、スクラムマスター時代にこんなことが完璧にできたかといわれると、そうでもないのですが、自分を棚に上げて書きたいと思います。
本記事は、スクラムマスターがふりかえりのファシリテーターをしているという前提で書きます。

若手スクラムマスターの参考になれば幸いです。

私が考える、うまくいっているふりかえりの兆候とは?

自分が思いつかないアイデア、意見が出ている だと思っています。
スクラムマスターとしては皆の能力を引き出し、コラボレーションを生み、チームでないと得られない視座、視野の考えが得られるようにリードし、サポートするというのがあると思っています。

極端な話、ふりかえりをやった結果が、毎回スクラムマスターが想像しうる範囲内で収まるのであれば、一人でやっていることと変わらず、スクラムマスターが1時間とって整理してもいいのでは、と思っています。
意見が収束することばかりを目指すのではなく、手が付けられねーぜーくらいにしてもOKな心の余裕を作れるといいと思います。

じゃあどうするか?

「いや、そんなこと言ったって難しいじゃん」といわれるかもしれないですが、個人的には次の3つを気をつけると変わると思っています。

  • 俯瞰した視点で話の流れを見る
  • 違う視点で意見、アイデアを見る
  • 自分たちは気づけていない、言語化できていない何かがある と考える

それぞれについて、深掘っていきます

俯瞰した視点で話の流れ、内容を見る

俯瞰していくと、場の流れが見えてきます。
議論の流れに集中できると、細かい話に行きすぎたり、変な方向に進んでいるときに、その状況を認知、「一旦止める」というアクションがとりやすくなります。

俯瞰して場の流れを見るためにできることは、「自分は意見を持たない。意見を持っても言わない」ことだと思います。
自分が意見を出すと細かい話に頭が持っていかれるので全体が見えなくなります。
なので、「通りがかりの人ですけど」くらいの気持ちで、ファシリテートするといいと思います。

そもそも、ファシリテーターなので、公平な立場で会議を導くというのが役割ですよね?

違う視点で意見、アイデアを見る

アジャイルコーチはだったらどう見るか?先輩スクラムマスターだったらどう見えるか?POはどう見えるか?マネージャーからはどう見えるか?ステークホルダーからどう見えるか? 違った視点で見ることで、新たな角度からの問いかけ、多様な観点のアイデアを誘発できます。

じゃあ、「この人たちの視点をどう取り入れるか?」ですが、積極的に本人に聞いてみる、FBをもらうというのが手っ取り早く、効率がいいと思います。
怖いと思いますが。
ただ、これをやらないといつまでたってもその人たちと視座はあわず、周りからすると「自分にベクトルが向いている。自分たちにベクトルが向いている」と思われます。

あの日ハッカーに憧れた自分が、「ハッカーの呪縛」から解き放たれるまで - Speaker Deck

つまり、いつかは避けられないルートであり、早めに当たって仲良くなっている方が気楽じゃんと私は思っています。

また、これはスクラムマスターだけが背負う必要もなく、チームメンバーに役割を背負ってもらうことでもできますよね?

agile-monster.com

自分たちは気づけていない、言語化できていない何かがある と考える

チームメンバーに対して、HRTの原則に則って接していくと良いと思っています。

  • 謙虚
  • 尊敬
  • 信頼

自分が意見しなくてもうまく回っていくと信頼できてますか?どうやったら信頼できるようになりますか?を自問自答できていますか?

また、謙虚という言葉に関しては、今までの自分たちのプロセス、運営、考え方に対して謙虚であるか?もっといい方法ないですか?と、常に問い続けていきたいです。

これに関しては、技術選定でも同様のことがいえると思います。もっと良いものがあるに違いない。もっと進めようと追及する姿勢、行動がプロダクトの成長、チームの成長、個人の成長につながってくると思います。

mongolyy.hatenablog.com

悪手の中に良手が潜んでいると思って広い心、幅広い視点で物事を見るのも重要だと思っています。
良手の中の良手は誰でも思いつくことであり、それがやれていないということは、「その手はそこまで良い手ではない」 もしくは 「ふりかえる必要もなく、やりなよ」ということかもしれません。

おわりに

思った以上に長くなったのでこの辺にしようと思います。
こういうことが気になった方は、「チーム・ジャーニー」という本にめっちゃ良きことが書かれていておすすめなのでぜひ読んでみてください!