はじめに
コーポレート部門でエンジニア兼スクラムマスターをやっているモンゴルです
チームメンバーにおすすめされて「デザインリサーチの教科書」を読んでみました。
結論から言うと、デザインリサーチという言葉自体この本で初めて知ったというほど初心者でしたが、スクラムやアジャイルとも近しいものがたくさん出てきたのでスムーズに理解できました。
また、リサーチという、スクラム、アジャイルでは多くは語られていない領域について、本書では具体的なことも織り交ぜ紹介してあって非常に勉強になりました。
感想
この本を読んで、次のことを理解しました。
- デザインリサーチの流れがリサーチ→分析→デザインであること
- デザインを行う人がデザイナーだけだったところが、ステークホルダー、というかエンドユーザーと共にデザインしていくようになってきているということ
- リサーチツールがいっぱいあること
以下に、気になったこと、思ったことを書いていきたいと思います。
これからのデザインプロジェクトについて
従来はデザイナーが成果物をクライアントに納品して、それを使用してクライアントがカスタマー、ユーザーにサービス、プロダクトを提供するという流れだったことに対し、これからのデザインプロジェクトではデザイナーとクライアントが共創していくという姿は非常に共感しました。
最近DXという言葉が流行っていますが、発注側の能力が低い、というか、「ユーザーの課題を整理し、要件に落とし込み、デザイナーに認識相違なく伝える」というのはよっぽど慣れていない限り不可能になってきていると思います。
デザイナーはプロとしてもっとプロジェクト初期から入り込んで、チームをコーチング、ファシリテーションすることにより、画面のデザインだけでなく、ユーザー体験やユーザー価値といったプロダクトデザイン自体を作るところまで、クライアントと一緒にできると非常にいいなと思いましたし、そうしていこうと思いました。
私のチームでも近しい体制になっているので、デザイナーの方と共にもっとユーザーを理解できる機会を作っていきたいなと感じました。
人々を理解し、人々からインスピレーションを得る
インスピレーションは大事だし、それを引き出すために人々を理解する活動は重要だなと感じました。
私のプロジェクトでは価値を提供する人々への組織的距離があるばっかりに、価値を提供する人々のことに関して思考停止してしまっているところがありました。
難しい状況を少しずつ壊して、かき集められるだけ、かき集める必要があるなと。で、インスピレーションを得たり、価値を提供する人々のイメージを持ちながらシステムを開発したいなと、感じました。
人々のところは価値を届けたいと考えている人々、つまり想定ユーザーだけでなく、デザインに取り組んでいる人、デザインによって影響を受ける人を含むと筆者が考えているのは非常に面白いと思いました。
価値を届ける人々だけでなく、ステークホルダーにも目を向けてみんなで腹落ちするものをデザインしていきたいなと、思いました。
で、どうやってリサーチするのさ?
この本の素晴らしいところはここだなと、私は思っています。
インタビューを中心に、リサーチツールをうまく活用しながら現状の把握をしていくことがリサーチの流れだと私は理解しました。
インタビューのコツ、気をつけること、いろいろなツールの特徴、やり方の紹介をしてくれています。
気になる方はぜひ読んでみてください。
おわりに
リサーチツールを色々使ってみたいなと思ったのと、チームのデザイナー中心に、プロダクトに関わる人々を理解するために彼らの生活、風習、仕事の仕方を観察、分析したいなと思いました。